“We took two and a half hours to… how do you say, put our baggage.”
——正月明けの羽田空港、バッグドロップに2時間半並んだ地獄を、後日M先生に報告したときの英語です。
「荷物を預ける」すら、とっさに出てこない。
フレーズ集は読んでいたのに、トラブルの現場で口から出たのは中学英語の破片でした。
この記事では、海外生活で実際に遭ったトラブル9つを実録で公開します。
すべて「現場で出なかった英語」と「講師に直された表現」のセットつきです。

✍️ この記事を書いている人(フクさん)
純ジャパからTOEFL iBT108を取得し、世界Top15大学院(QS/THE)をGPA4.0で修了。
Camblyを2年以上使い倒した英語学習メンター。精神論ではなく再現性のある方法を伝えます。
✅ この記事でわかること
- 空港トラブルで実際に必要だった英語(drop off/poultry/pre-packed)
- 試験のリスニングが得意でもエジンバラ訛りに完敗した実録とリカバリー法
- 「スリに遭った」は got pickpocketed——steal との違いまで
- 旅行フレーズ集に載らない生活トラブル英語(配達・美容院・船便)
- 英語が出なかった瞬間に実際に使った3つの凌ぎ方
- トラブル体験を英語の教材に変える復習手順

シマちゃん(読者代表)
トラブル英語のフレーズ集、一応読んだんだけど…本番で言える気がしないんだよね。これ僕だけ?

フクさん(筆者)
シマちゃんだけじゃないよ。僕もフレーズは知ってたのに、現場では全然出なかった。今回はその「詰んだ記録」だよ。
結論: トラブル英語は「知っているか」ではなく「出るか」の勝負でした
先に今回の学びを言います。
トラブルの英語は、覚えたフレーズの数ではなく、その場面で実際に詰んだ回数で強くなります。
例えば「荷物を預ける」が drop off だということは、フレーズ集にも書いてあります。
でも、2時間半並んだ行列の最後尾で、搭乗締切に追われながらそれが口から出るかは、まったく別の問題でした。
僕は海外駐在とその前後の旅行で、トラブルのたびに詰みました。
そして詰んだ話を毎回Camblyのレッスンで報告して、正しい表現に直してもらいました。
タイトルの「3回」は、羽田のバッグドロップ・検疫の持ち込み制限・エジンバラの訛りの3つです。
今回の9つは、その「詰んだ→直された」記録です。

病気・医療系のトラブルは、前回のVol.8(医療英語編)で14個まとめています。

ここから、9つの実録を順番に見ていきます。
#1・#2 正月の渡米で空港英語が詰んだ——バッグドロップと検疫
まずはタイトルにした空港の話からです。
同じ渡米で、僕は立て続けに2回詰みました。
#1 羽田で2時間半——「荷物を預ける」が put our baggage になった
正月明けの羽田空港が、人生最悪レベルの混雑でした。
3時間前に着いたのに、バッグドロップだけで2時間半。
保安検査も長蛇の列で、搭乗締切ギリギリ。
「最後に日本食を食べてから乗ろうね」と話していた計画は、完全に消滅しました。
この地獄を後日M先生に報告したとき、僕はこう言いました。
💬 僕が言った英語
“We took two and a half hours to, how do you say, put our baggage.”
(意図: 荷物を預けるだけで2時間半かかった)
💬 講師のフィードバック(M先生・アメリカ)
“You spent two hours waiting to drop off your bags.”
訳:荷物を預ける(drop off)のに2時間待ったんだね。
「荷物を預ける」は drop off your bags。
put だと「置く」止まりで、カウンターに引き渡すニュアンスが出ません。
check in your bags(チェックインする)でも通じます。
ただ、会話でよく使われるのは drop off のほうです。
ちなみにこの混雑体験そのものは、M先生が語彙を補いながら聞き切ってくれました。
補ってくれた語彙が stressed and rushed(ストレスで気が急いた状態)です。
「時間に追われてめちゃくちゃ焦った」は、I was stressed and rushed。
行列で2時間半詰んだ僕の感情に、ようやく名前がつきました。
💡 空港カウンターで使う「預ける」まわり
- 荷物を預ける: drop off my bags(at the counter)
- チェックインする: check in my bags
- 焦っていた: I was stressed and rushed
- 搭乗に間に合わない: miss the departure / miss my flight
💡 ポイント: 「荷物を預ける」は drop off。put our baggage では引き渡す動きが伝わらない。
#2 出発前夜の再パッキング——「鶏肉類」も「レトルト」も言えなかった
同じ渡航で、出発前夜にもう1つ事件が起きていました。
米国への肉製品の持ち込みが原則禁止だと、荷造りの最終盤で発覚したんです。
日本で買い込んだ約$300分の食品の山。
成分表を1つずつ確認して、鶏肉系が入ったものを泣く泣く除外しました。
除外した約$100分は、義実家に8ヶ月保管してもらう計画に変更。
深夜の再パッキングは、正直マジで心が折れました。

この顛末をレッスンで話したとき、「鶏肉系の食品」が言えませんでした。
💬 僕が言った英語
“We cannot bring any like meats or, how do you say, something related to meats.”
(意図: 肉というか、肉系のものが持ち込めない)
💬 講師のフィードバック(M先生・アメリカ)
“You cannot bring poultry. It’s like a category of meat.”
訳:poultry(家禽類・鶏肉類)が持ち込めないんだね。肉のカテゴリ名だよ。
poultry(家禽・鶏肉類)は、検疫の注意書きにそのまま出てくる単語です。
知らないと、空港の掲示も申告書も読めません。
もう1つ詰んだのが「レトルト食品」でした。
“We call it retorto…” と言いかけて、M先生の頭上に「?」が見えました。
「レトルト」は、食品の意味ではそのまま言っても通じません。
僕はその場で、機能で説明する作戦に切り替えました。
💬 実際に乗り切った言い方(僕→M先生)
“It’s pre-packed, already cooked and then packed in a proper way, and we can save it for long-term.”
訳:調理済みでパック詰めされていて、長期保存できる食品です。
M先生は “That’s the first time I’ve heard of this.” と正直に驚きつつ、この説明で完全に理解してくれました。
単語を知らなくても、機能で説明すれば伝わる。
これは後述する「凌ぎ方3つ」の中でも、一番使った技です。
⚠️ 検疫まわりで詰みやすい英語
- 鶏肉類・家禽: poultry(注意書き頻出。読めないと申告ミスに直結)
- レトルト食品: 和製語。pre-packed / ready-to-eat meals などで説明する
- 成分表: ingredients(”We checked the ingredients of each food.”)
- 持ち込む: bring in / 申告する: declare
💡 ポイント: 「鶏肉類」は poultry。「レトルト」は通じないので pre-packed と機能で説明する。
#3 エジンバラ空港で、TOEFL108は無力だった——訛りに完敗した話
3つ目は、僕の英語人生でいちばんきれいに完敗した話です。
エジンバラ空港でフライトが遅延したときのこと。
状況を確認しようと、空港の係員に英語で質問しました。
質問までは良かったんです。
返ってきた答えが、一言も聞き取れませんでした。
💬 後日レッスンで僕が言った英語
“I totally couldn’t understand what he said. English or Scottish accent is the worst one for me.”
(意図: 何を言っているのか全然わからなかった。スコットランド訛りが一番の天敵)
TOEFLのリスニングは満点近く取れていました。
でも現実のエジンバラでは、遅延情報1つ聞き取れない。
「試験のリスニング」と「現地の訛り」は、ほんとに別競技でした。
このときの僕のリカバリーは、シンプルです。
別の係員に、同じ質問をもう一度しました。
2人目の英語は聞き取れて、無事に解決。
「聞き取れない相手に粘る」より「相手を変える」ほうが早い場面は、実際にあります。
この話をM先生にしたら、意外な返事が来ました。
💬 講師のフィードバック(M先生・アメリカ)
“Northern Scotland sounds like another language a lot of the time.”
訳:北スコットランドの英語は、しょっちゅう別言語みたいに聞こえるよ。
ネイティブのM先生ですら「別言語みたい」と言う。
実は初めてスコットランドを旅行したときも、僕は現地の英語がまったく聞き取れませんでした。
そのときは別の先生にも “Scottish people are harder to understand, very normal.” と慰められています。
2回聞いて2回完敗した僕の結論はこうです。
聞き取れないのは、自分の耳が悪いからだけではない。
ネイティブでも難しい訛りは存在すると知っているだけで、現場でパニックにならずに済みます。
✅ 聞き取れなかったときのリカバリー3手
- もう一度頼む: “Sorry, could you say that again?”
- 言い換えを頼む: “Could you put it another way?”(同じ速度で繰り返されるのを防ぐ)
- 相手を変える: 別の係員・別の窓口に同じ質問をする(エジンバラで実際に効いた)
💡 ポイント: 訛りはネイティブでも詰まる。粘るより「言い換えを頼む・相手を変える」が現場では速い。
#4 パリで妻がスリに——got pickpocketed が出てこなかった
4つ目は、被害系のトラブルです。
ヨーロッパ旅行中のパリで、妻がスリに遭いました。
幸い被害は現金の約$100だけで、カード類は戻ってきました。
でも妻はかなりショックを受けていて、旅の空気は一変しました。
この話をレッスンで報告しようとしたとき、「スリに遭った」が言えませんでした。
💬 僕が言った英語
“My wife got… ripped that…”
(意図: 妻がスリに遭った)
💬 講師のフィードバック(M先生・アメリカ)
“She got pickpocketed. Paris is bad for this, I saw it happen too.”
訳:got pickpocketed が自然だね。パリはスリが多いんだよ、僕も見たことある。
「スリに遭った」は get pickpocketed。
受け身の形でそのまま使える、知ってしまえば簡単な表現です。
後日、別のレッスンでA先生に pickpocket の定義を確認したら、面白い答えが返ってきました。
💬 講師のフィードバック(A先生・アメリカ)
“It’s when they pick it from your pocket… they managed to take it off her without her knowing.”
訳:ポケットから抜き取るってこと。本人が気づかないうちに取るのが pickpocket なんだ。
pickpocket の本質は「気づかれずに抜き取る」こと。
ひったくりのように force(力ずく)で奪うのは pickpocket ではありません。
steal は「盗む」全般のもっと広い言葉です。
💡 「盗まれた」の言い分け
- スリに遭った: I got pickpocketed(気づかれずに抜き取られた)
- 財布を盗まれた: My wallet was stolen(手段を問わない一般表現)
- ひったくられた: My bag was snatched(力ずくで奪われた)
なお僕たちのケースは現金だけの被害だったので、警察への届け出はしませんでした。
被害額が大きい場合やカードが戻らない場合は、保険請求のために police report(被害届)が必要になります。
💡 ポイント: 「スリに遭った」は got pickpocketed。「気づかれずに抜き取る」のが定義で、steal より狭い。

シマちゃん(読者代表)
ネイティブの先生でもスコットランド訛りは「別言語みたい」なんだ…。ちょっと安心したかも。

フクさん(筆者)
そこを知ってるだけで焦り方が変わるよ。ここからは、地味だけど毎日効いてくる移動と生活のトラブルだよ。
#5・#6 バスは目の前で発車する——移動と時差ボケの英語
次は、移動まわりの小さくて確実にストレスが溜まるトラブルです。
#5 目の前でバスが発車——文化の違いを英語で愚痴る
シカゴのバスは、信号待ちで目の前にいるのに、青になった瞬間そのまま発車します。
停留所まであと数メートル。
運転手と目も合っている。
それでも行く。
この愚痴をR先生にぶつけたときの英語がこれです。
💬 僕が言った英語
“Before we cross the street, the buses are approaching… It makes you hate the country a little bit. I’m from a very punctual country.”
(意図: 目の前でバスに行かれると、ちょっとこの国が嫌いになる。時間に正確な国から来たので)
💬 講師のフィードバック(R先生・アメリカ)
“It can be much worse. In Colombia they tell you it’s leaving now… a bunch of liars.”
訳:もっとひどい国もあるよ。コロンビアの窓口は「今出るよ」って言うんだ…嘘つきばっかりでね。
このときの発見は2つありました。
1つは、punctual(時間に正確な)という単語が、日本を説明するのに最強だということ。
もう1つは、トラブルの愚痴こそ最高の会話ネタになるということです。
R先生はコロンビアのバス窓口の「今出るよ」文化で応酬してくれて、この日のレッスンは過去一番盛り上がりました。
💡 ポイント: 「時間に正確な」は punctual。トラブルの愚痴は文化比較の会話に化ける。
#6 「6時間連続で眠れない」が通じない——in a row の壁
日本帰国のたびに詰むのが、時差ボケです。
時差ボケの近況報告で、「6時間連続では眠れない」と言おうとしました。
💬 僕が言った英語
“I cannot sleep more than 6 p.m.”
(意図: 6時間連続では眠れない)
M先生の返事は「え、午後6時以降は眠れないの?」でした。
「6時間」のつもりが「午後6時」に化けていたんです。
💬 講師のフィードバック(M先生・アメリカ)
“You can’t sleep past 6 p.m.? … Oh, six hours in a row!”
訳:午後6時以降眠れないってこと?…ああ、「6時間連続で」ね!
「連続で」は in a row。
I can’t sleep six hours in a row(6時間連続では眠れない)で、誤解は一発で消えました。

three days in a row(3日連続)、win five games in a row(5連勝)のように、数字とセットで幅広く使えます。
時差ボケ自体は jet lag。
I still have jet lag(まだ時差ボケが抜けない)も、渡航のたびに使う定番でした。
💡 ポイント: 「連続で」は in a row。数字+時間だけで言うと「時刻」に誤解される。
#7〜#9 旅行フレーズ集に載らない、生活のトラブル英語
ここからは、海外で「暮らす」人だけが遭遇するトラブルです。
旅行英語のフレーズ集には、まず載っていません。
でも駐在・留学だと、こっちのほうが確実に遭遇します。
#7 Amazonが「配達済み」なのに届かない
シカゴのアパートで、Amazonの荷物が「配達済み」表示なのに実物が見当たらない事件がありました。
アパートの宅配ボックス(parcel closet)を何度見ても、ない。
この状況をレッスンで説明した英語がこれです。
💬 僕が言った英語
“Amazon said delivered, but our closet said no.”
(意図: 配達済み表示なのに、宅配ボックスには何もない)
文法的にはかなり怪しい英語です。
でもM先生は笑いながら理解してくれて、状況をこう整理してくれました。
💬 講師のフィードバック(M先生・アメリカ)
“That’s more common in apartments than houses.”
訳:それ、一軒家よりアパートでよく起きるトラブルだよ。
結果的に、カスタマーサポートに事情を伝えて返金(refund)してもらえました。
このとき効いた表現はシンプルです。
💡 配達トラブルで使った・使える英語
- 配達済みになっているが届いていない: It says delivered, but I haven’t received it.
- 返金してほしい: I’d like a refund.
- 返金された: We got a refund.
- 宅配ボックス: parcel locker / package room(建物によって呼び方が違う)
💡 ポイント: 配達トラブルの核は “It says delivered, but I haven’t received it.” の1文。
#8 現地の美容師さんに切られて失敗——結論は「探し方」だった
アメリカで初めて、現地の美容師さんに髪を切ってもらいました。
結果は、はっきり失敗でした。
担当してくれた方はアジア人の髪質にあまり慣れていない様子で、仕上がりはイメージと別物。
おまけに、紹介割引の適用も忘れられました。
💬 僕が言った英語
“He’s Caucasian, not used to Asian haircuts. And they forgot to discount the referral.”
(意図: アジア人の髪に慣れていない美容師さんだった。紹介割引も忘れられた)
💬 講師のフィードバック(M先生・アメリカ)
“It’s hit or miss with haircuts. Try another person.”
訳:髪は当たり外れ(hit or miss)があるからね。別の人を試してみなよ。
hit or miss(当たり外れがある)は、この日から僕の生活語彙に加わりました。
で、読者のみんなが知りたいのは「結局どうしたの?」だと思います。
僕の結論は、英語での注文を頑張るのをやめて、日系・アジア系の美容師さんを探すでした。
髪型の細かいニュアンスは、母語でも伝えるのが難しい領域です。
「英語で完璧に注文する」より「アジア人の髪質に慣れた人を選ぶ」ほうが、失敗の確率は確実に下がります。
英語の練習は他の場面でいくらでもできるので、髪は安全側に倒す。
これが2年住んだ僕の運用でした。
💡 ポイント: 「当たり外れがある」は hit or miss。美容院は英語より「アジア系美容師を探す」が正解だった。
#9 船便のコートが届かない——真冬のシカゴをユニクロで凌いだ
生活トラブルの最後は、引っ越しの話です。
渡米時、コート類を船便で送りました。
船便は安い代わりに、2〜3ヶ月かかります。
問題は、その2〜3ヶ月の間にシカゴの冬が来たことでした。
シカゴの冬は体感温度が氷点下30度を下回る日もある土地です。
実際、住み始めの1月には妻のまつ毛が凍りました。
コートなしでは外を歩けません。
僕たちは現地のユニクロでウルトラライトダウンを買って、コートが届くまでの数ヶ月を凌ぎました。
💬 僕が言った英語
“I sent my coats by sea, so I didn’t have coats for two to three months. I bought a Uniqlo ultra light down.”
(意図: コートは船便で送ったので2〜3ヶ月手元になく、ユニクロのダウンで凌いだ)
M先生は “How did you manage when freezing?”(凍える中どうやって乗り切ったの?)と食いついてくれました。
ここで覚えた表現が2つあります。
「船便で」は by sea。
「(困難を)乗り切る・やりくりする」は manage。
⚠️ 引っ越し・気候まわりで詰みやすい英語
- 船便で送る: send by sea(航空便は by air)
- 乗り切る: manage(”We managed with a light down jacket.”)
- 氷点下30度: negative 30(minus 30 でも通じるが、口語は negative が多い)
- まつ毛が凍った: My wife’s eyelashes were frozen.(実話・掴みネタとして最強)
💡 ポイント: 「船便で」は by sea、「凌ぐ」は manage。気温は negative 30 のように言う。

シマちゃん(読者代表)
配達に美容院に船便…。フレーズ集で対策してた場面と、実際に詰む場面が全然違うんだけど…。

フクさん(筆者)
そう、そこが今日いちばん言いたいこと。だから次は「出なかった瞬間にどう凌ぐか」の話をするよ。
英語が出なかった瞬間、実際にやった3つの凌ぎ方
9つの実録を振り返ると、僕がトラブルの現場でやっていたことは3つに集約されます。
フレーズ集の「正解」を思い出そうと固まるより、この3つのほうが確実に前へ進めました。

凌ぎ方1: 簡単な単語に言い換える
「レトルト」が言えなかったとき、僕は pre-packed / already cooked / save for long-term と機能をバラして説明しました。
正しい単語を知らなくても、中学英語の部品で機能を説明すれば伝わります。
例えば poultry を知らなくても、”chicken and things like that” で検疫の会話は成立します。
単語の正解探しをやめて、機能の説明に切り替える。
これが凌ぎ方の第一候補です。
凌ぎ方2: ジェスチャーと指さしを迷わず使う
2つ目は、身振り手振りと指さしです。
「英語学習者がジェスチャーに逃げるのはダサい」と思っていた時期が僕にもありました。
でも現場では、成分表を指さして “This one?” と聞くほうが、長い説明より速くて正確です。
ネイティブ同士でも普通にやっていることなので、恥ずかしがる理由がありませんでした。
凌ぎ方3: 別の人に聞き直す
3つ目は、エジンバラで効いたやつです。
同じ人に3回聞き返すより、別の係員・別の窓口で聞き直すほうが早い場面があります。
訛りには個人差があるので、相手が変われば聞き取れる確率も変わるんです。
クレームでも何でもないので、遠慮はいりません。
💡 言い換え・聞き直しでそのまま使えるフレーズ
- カテゴリで説明: “It’s a kind of…”(〜の一種です)
- 機能で説明: “It’s used for…” / “We can save it for long-term.”
- 指さしと併用: “This one?” / “Do you mean this?”
- 言い換えを頼む: “Could you put it another way?”
逆に、僕が使わなかったのは翻訳アプリです。
否定はしません。
ただ、行列で後ろから押されている場面でスマホを取り出して入力する余裕は、実際にはありませんでした。
💡 ポイント: 固まったら「言い換え→指さし→相手を変える」の順。正解探しは後回しでいい。
まとめ——9つのトラブル英語一覧
今回の9つを一覧にしておきます。
復習用にどうぞ。
| # | トラブル | 詰まった英語 | 使えた・直された表現 |
|---|---|---|---|
| 1 | 羽田で2時間半の行列 | put our baggage | drop off our bags / stressed and rushed |
| 2 | 検疫前夜の再パッキング | something related to meats | poultry / pre-packed |
| 3 | エジンバラ訛りに完敗 | (一言も聞き取れず) | Could you put it another way? / 相手を変える |
| 4 | パリで妻がスリ被害 | got… ripped that | got pickpocketed |
| 5 | 目の前でバスが発車 | (愚痴が説明に) | punctual / It makes you hate the country a little bit |
| 6 | 時差ボケ報告が誤解される | sleep more than 6 p.m. | six hours in a row / jet lag |
| 7 | Amazonが配達済みなのに未着 | our closet said no | It says delivered, but I haven’t received it. / refund |
| 8 | 現地美容師で失敗 | (注文のニュアンスが出ない) | hit or miss / アジア系美容師を探す |
| 9 | 船便のコートが冬に間に合わない | (状況説明に苦戦) | by sea / manage / negative 30 |
あらためて見ると、難しい単語は poultry と pickpocket くらいです。
drop off も in a row も refund も、単語自体は中学〜高校レベル。
知識としては持っていたものが、トラブルの現場では出てこない。
これが海外生活トラブル英語の正体だと、僕は思っています。
トラブルは最高の英語教材になる——僕の復習手順
最後に、この記事の裏側の話をします。
今回の9つの表現を僕が今スラスラ言えるのは、フレーズ集で予習したからではありません。
トラブルに遭うたびに、その話をCamblyのレッスンで「後日談」として話したからです。
やっていた手順は、たった4つ。

このやり方の良いところは、話すネタに一生困らないことです。
海外生活はトラブルの連続なので、毎週何かしらの「事件」があります。
感情が動いた話は、直された表現ごと記憶に残ります。
conspiration(Vol.8参照)を僕が一生忘れないのと同じ理屈です。
そして正直な話、今回の9つも僕は1つも自力では直せませんでした。
put our baggage も ripped that も、言った瞬間は「通じた」と思っていたんです。
リアルタイムで会話して、その場で直してくれる相手がいて初めて、詰んだ英語は資産に変わりました。
僕の場合、その相手がCamblyのネイティブ講師でした。
レッスンが録画される仕組みだったので、直された表現を後から何度でも拾えたのも大きかったです。
録画復習のやり方も含めて、Camblyの使い倒し方はこちらにまとめています。


シマちゃん(読者代表)
トラブルを「ネタになった」って思えるなら、ちょっと得した気分になれるかも。

フクさん(筆者)
その感覚になれたら勝ちだよ。詰んだ数だけ、話せる英語が増えていくからね。
よくある質問(FAQ)
Q1. 入国審査・検疫では英語で何を聞かれますか?
入国審査は「目的・期間・滞在先・職業・帰りの便」の5点がほぼすべてです。
検疫・税関では食品や現金の申告が中心で、poultry(鶏肉類)のようなカテゴリ語が申告書や掲示に出てきます。
肉製品は持ち込み制限の対象になりやすい品目です。
パッキング前に成分表(ingredients)を確認しておくと、僕のような前夜の悲劇を防げます。
Q2. スリに遭ったら英語でなんて言えばいいですか?
“I got pickpocketed.”(スリに遭いました)が最短です。
盗まれた物を特定するなら “My wallet was stolen.” が汎用的に使えます。
保険請求には police report(被害届)が必要になるケースが多いです。
被害が大きいときは “I’d like to file a police report.” まで覚えておくと安心です。
Q3. 訛りのある英語が聞き取れないのは、リスニング力不足ですか?
それだけではないと僕は思っています。
ネイティブのM先生ですら北スコットランドの英語を「別言語みたい」と言っていました。
慣れていない訛りが聞き取れないのは自然なことです。
聞き返す・言い換えを頼む・相手を変える、のリカバリーを持っておくほうが実用的だと感じています。
Q4. 英語が話せなくても海外生活はできますか?
生活を始めること自体はできます。
ただ、トラブル対応の場面(配達・返金・交渉)では、最低限の英語があるかないかでストレスが桁違いでした。
完璧な英語ではなく、この記事の「凌ぎ方3手」+中学英語の言い換え力があれば、大抵の場面は前に進めます。
Q5. フレーズ集を覚えても現場で出てこないのはなぜですか?
フレーズ集は「読んで理解した」状態までしか連れて行ってくれないからです。
トラブルの現場は焦り・行列・訛りつきで、暗記した文をそのまま使える形では出題されません。
僕は「実際に詰んだ→レッスンで直された」表現だけが本番で出るようになりました。
Q6. 「レトルト食品」は英語でなんと言いますか?
「レトルト」は日本独自の使い方なので、食品の意味ではそのまま言っても通じません。
pre-packed meals / ready-to-eat meals のように機能で説明するのが確実です。
僕は “already cooked and packed, can be saved for long-term” と説明して伝わりました。
次回予告
「Cambly 300回の記録」シリーズ、次回はVol.10: 日本文化の説明で詰んだ英語9選です。
テーマは日本の文化を英語で説明できない編。
「遠慮」「温泉のタトゥー観」「玄関で靴を脱ぐ理由」など、日本人なら当たり前すぎて逆に説明できない話を集めます。
📚 Cambly 300回の記録シリーズ
- Vol.1: ネイティブに直された英語表現15選
- Vol.2: 日本人の発音、ここが変!
- Vol.3: 英語が「カタコト」に聞こえる本当の理由
- Vol.4: 講師3人の比較実録
- Vol.5: フリートークの話題20選
- Vol.6: ストレス・イントネーション編
- Vol.7: 「通じるけど」ネイティブは言わない英語14選
- Vol.8: アメリカの医療現場で詰まった英語14選
- 👈 今ここ: Vol.9 海外生活トラブルで出なかった英語9選(この記事)
- Vol.10: 日本文化の説明で詰んだ英語9選
- Vol.11: 日本の食を語って詰んだ10選
- Vol.12: 英語で意見を言えなかった僕の議論力が付くまで
- Vol.13: 「今月でやめます」と伝えたら講師との関係が変わった
シリーズの原点、「Camblyで僕が何を得たか」はこちらです。

※ 料金・仕様の確認日: 2026年8月
【免責】本記事の料金・仕様・キャンペーン情報は執筆・更新時点で確認した内容であり、変更される場合があります。お申し込み前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。記事内容は筆者の実体験に基づく個人の感想を含み、学習効果の感じ方は利用目的や学習段階によって変わります。本記事のリンクにはアフィリエイト広告(プロモーション)を含みます。


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