オンライン英会話で発音を指摘されない理由|Cambly講師に60回直された15項目

日本人の発音ここが変! Cambly 300回の記録 Vol.2

「No, not old. It’s owed. Your mouth shape is completely different.」

——A先生にレッスン中、音読を止められた瞬間です。自分では同じ音を出しているつもりだったのに、ネイティブには全く別の単語に聞こえていた。

A先生は発音矯正の鬼。僕のレッスンログを数えたら、発音を直された回数は60回以上。しかも同じミスを何度も繰り返していました。

この記事では、その中から日本人が特にハマりやすい発音の罠を15個、カテゴリ別に紹介します。

フクさん(筆者)

✍️ この記事を書いている人(フクさん)

純ジャパ → TOEFL108 → 世界Top15大学院(QS/THE)GPA4.0。
Camblyを2年以上使い倒した英語学習メンター。精神論ではなく再現性のある方法を伝えます。

✅ この記事でわかること

  • 日本人が間違えやすい母音の区別(old vs owed、slip vs sleep)
  • 「ダークL」の正体と練習法
  • project を「プロジェクト」と読んではいけない理由
  • リダクションと連結の基本
シマちゃん

シマちゃん(読者代表)

発音って独学で直せる気がしないんだけど…

フクさん

フクさん(筆者)

正直、独学だけじゃ無理だった。でも「どこが間違ってるか」を知るだけで練習の精度が全然変わるよ。

目次

オンライン英会話で発音を指摘されないのは、講師のせいではない

「毎週レッスンを受けているのに、発音だけは何も言われない」

もしそう感じているなら、たぶん講師の質の問題ではありません。僕自身、Camblyで発音を集中的に直されるようになるまでに、かなり遠回りをしました。

通じてしまうから、指摘が発生しない

一番大きい理由がこれです。文脈が発音の粗を埋めてしまう。

単語ひとつを取り出せば別の音になっていても、文の流れの中では相手が推測してくれます。会話は成立してしまう。すると講師の側からすれば、直す理由がない。

冒頭の oldowed に聞こえていた件も、会話の中では一度も指摘されませんでした。音読で単語を切り出したから、初めて表に出てきた問題です。

つまり「通じている」と「発音が合っている」は別物で、会話レッスンだけを続けていると、この差はいつまでも見えません。

黙っていると指摘されない。頼めば直してくれる

これも実感です。Camblyの講師は、こちらから頼めば発音を直してくれました。逆に言えば、黙っていると会話を優先してくれる

講師は気を遣っています。話の途中で何度も止められたら、話す気がなくなる人もいる。だから明示的に頼まない限り、会話を止めてまで発音を直すことは基本的に起きません。

「講師は当てにならない」という話ではなく、こちらが何を求めているかを伝えていないだけ、というのが正直なところです。

口で頼むより、音読教材を使うほうが確実

ただ、「発音を直してください」と口で頼むだけだと、指摘は続きません。会話が始まれば、また文脈が粗を埋めてしまうからです。

僕が結果的に一番効いたのは、記事の音読をレッスンの軸にすることでした。

音読には文脈の助けがありません。単語を一つずつ声に出すので、ごまかしが効かない。講師の側も止めるポイントが明確になります。この記事で紹介する15項目は、すべて音読中に止められた指摘です。

依頼文を工夫するより、指摘せざるを得ない教材を選ぶほうが早い、というのが2年やって出た結論です。

発音を深く見てくれる講師は、試行回数でしか見つからない

正直に書きます。A先生に出会えたのは、何人も受けて当たったからです。

プロフィールを読み込んで一発で見つけたわけではありません。同じサービスの中でも、発音にどこまで踏み込むかは講師によって大きく違いました。

ここは近道がないところだと思っています。発音を本気で直したいなら、講師を固定する前に何人か試す時間が要ります。逆に、一度当たりを引ければ、そこから先はこの記事のような具体的な指摘が毎回もらえるようになります。

母音の罠 — 似ているようで全然違う音

日本語の母音は5つ。英語は数え方にもよりますが15〜20以上あります。この差が全ての元凶です。

#1 old / told / sold の「暗いO」

記事の音読中、”old” を「オールド」と読んだら即座に止められました。

🔊 僕の発音

old → 「オールド」(日本語のオーをそのまま伸ばす)

🎯 ネイティブの発音

old → 「オゥld」(フラットで暗いO。口を丸めず、音を低く保つ)

ポイントは owed(オゥド)と old(オゥld)の違い。実は母音自体はどちらも同じ二重母音「オゥ」で、違いはダークL(後述#5)の有無です。L の影響で old の「オゥ」は暗くこもって聞こえます。日本語の「オールド」のように平坦な「オー」で伸ばすと、二重母音もダークLも消えて、どちらでもない音になります。told、sold、cold も全部この「オゥ+ダークL」です。

🎯 練習のコツ: まず「オゥ」と二重母音で言い切る。その後に舌の奥を持ち上げて、こもったLを添える。「オー」と平らに伸ばさないことが第一歩。

#2 slip vs sleep

記事で “sleep” を読んだとき、「slipに聞こえる」と指摘されました。

🔊 僕の発音

sleep → 「スリプ」(母音が短い)

🎯 ネイティブの発音

sleep → 「スリーープ」(イーを意識して長く伸ばす)
slip → 「スリッp」(短い「イ」で切る)

日本人はどちらも同じ「イ」で処理しがち。でもネイティブには 全く別の音 に聞こえます。実は長さだけでなく音色も違っていて、slip の「イ」は「イ」と「エ」の中間のゆるんだ音、sleep は口を横に引いた鋭い「イー」です。ship/sheep、sit/seat、hit/heat も同じ罠です。

🎯 練習のコツ: 長母音のときは大げさなくらい伸ばす。「イー」を2倍の長さで。

#3 gone の母音

“gone” を「ゴーン」と発音したら、「それだと gown(ガウン)に聞こえる」と言われました。

🔊 僕の発音

gone → 「ゴーン」(日本語のゴにーをつけた音)

🎯 ネイティブの発音

gone → 「ガーン」(box の “o” と同じ音。口を大きく開けて「ア」に近い音)

アメリカ英語では、gone の母音は “box” や “hot” と同じ「ア」寄りの音で発音されることが多いです(「オー」寄りに発音する話者もいます)。いずれにせよ、日本語の平坦な「ゴーン」とは別物。口を大きく縦に開けた「ア」に近い音を目指すと、ネイティブに伝わりやすくなります。

🎯 練習のコツ: “gone” を “gahn” と書き直すつもりで発音する。

#4 calm の L は読まない

🔊 僕の発音

calm → 「カルム」(Lを発音してしまう)

🎯 ネイティブの発音

calm → 「カーム」(Lは発音しない。car の「アー」と同じ母音)

calm の L はサイレント。palm、half、talk なども同じで、L を発音しません。スペルに L があるからといって読んではいけないパターンです。

🎯 練習のコツ: calm = “cahm”。L を完全に無視して発音する。

ダークLの正体 — 日本人が最も苦手な子音

A先生に何度も何度も直されたのが、この「ダークL」です。

ダークL とは、語末や子音の前に来る L のこと。日本語の「ル」とは全く違う音です。

語末のLはルではなくウに近いダークLの対比図解

#5 level / travel / animal の語末L

🔊 僕の発音

level → 「レベル」(日本語の「ル」で終わる)
travel → 「トラベル」
animal → 「アニマル」

🎯 ネイティブの発音

level → 「レヴォゥ」(舌の奥を持ち上げて、暗くこもった音)
travel → 「トゥラヴォゥ」
animal → 「アニモゥ」

ダークLの核心は舌の奥を持ち上げて、こもった音を出すこと。舌先は歯茎に軽く触れることもありますが、実際の会話では触れずに母音のようになる(=「ウ」に近く聞こえる)ことも多い音です。日本語の「ル」のように舌先で弾く音とは全くの別物です。

むしろ「ウ」に近い音になります。だから level は「レベル」ではなく「レヴォゥ」のように聞こえる。

🎯 練習のコツ: 語末のLは「ル」ではなく「ウ」のつもりで。舌先は下のままでOK。

#6 also / milk のL

🔊 僕の発音

also → 「オルソー」(Lをはっきり「ル」と発音)
milk → 「ミルク」

🎯 ネイティブの発音

also → 「オーォソウ」(Lは暗く溶け込む)
milk → 「ミォク」(「ル」ではなく軽い「ォ」)

also や milk のように子音の前に来る L もダークLです。はっきりした「ル」ではなく、前の母音に溶け込むこもった「ォ」のような音になります。ちなみに talk や walk は #4 の calm と同じく、そもそも L を発音しない単語なので混同に注意してください。

🎯 練習のコツ: L の位置で口を止めずに、次の音にそのまま流す。

#7 rules は1音節じゃない

🔊 僕の発音

rules → 「ルールズ」(1音節のように早く読む)

🎯 ネイティブの発音

rules → 「ルー・アルズ」(”ru” + “ulz” に分けて練習する)

辞書的にはrulesは1音節ですが、A先生は「ダークLの前に一瞬母音が滑り込むから、”ru-alz” と2つに分けて練習しろ」と指導してくれました。実際、この分解練習をするとダークLの音が格段に出しやすくなります。

🎯 練習のコツ: “roo” で止めて、”ulz” を追加する感覚。ダークLを意識するための練習法。

アクセントの位置が命 — “pro” はプロじゃない

#8 project / problem / process / product

これは衝撃でした。レッスンで “project” と言うたびに直されました。

🔊 僕の発音

project → 「プロジェクト」(日本語そのまま)
problem → 「プロブレム」
process → 「プロセス」
product → 「プロダクト」

🎯 ネイティブの発音

project → 「プラジェクト」
problem → 「プラブレム」
process → 「プラセス」
product → 「プラダクト」

A先生いわく、“pro-” で始まる単語の80〜90%は「プロ」ではなく「プラ」。日本語のカタカナ語が完全に邪魔をしている典型例です。

“probably” も “property” も同じく「プラ」。ただし例外もあります。program や protein は「プロウ」ですし、promote のようにアクセントが後ろにある単語の pro- は、弱く曖昧な「プラ」になります。共通しているのは「日本語の平坦な『プロ』のままでは通じにくい」ということです。

🎯 練習のコツ: カタカナの「プロ」を封印。第1音節にアクセントがある pro- はまず「プラ」を疑う。program「プロウグラム」などの例外は個別に覚える。

pro-で始まる単語はプロではなくプラと発音する対比図解

#9 detecting / depends / delivery の “de-“

🔊 僕の発音

depends → 「ペンズ」(deを強く読む)

🎯 ネイティブの発音

depends → 「ディペンズ」(deは軽く、第2音節にストレス)

“de-” で始まる単語は、de 自体にストレスを置かないことが多い。detect、depend、deliver、decide — 全部、第2音節が強い。

🎯 練習のコツ: de- は「ディ」と軽く添えるだけ。力を入れるのは次の音節。

#10 profitable の “fit” は伸ばさない

韓国の医療制度について話していたとき。

🔊 僕の発音

profitable → 「プロフィータブル」(-fitを「フィート」と伸ばす)

🎯 ネイティブの発音

profitable → 「プラフィッタボゥ」(pro-fit-a-ble。fitは短い「フィット」)

profit の -fit は “feet” ではなく “fit”(短い母音)。さらに #8 のルールで pro- は「プラ」。二重のトラップです。

🎯 練習のコツ: profit = 「プラフィット」をまず固める。そこに -able をつける。

#11 pediatrician のアクセント

🔊 僕の発音

pediatrician → 「ペディアトリシャン」(均等に読む)

🎯 ネイティブの発音

pediatrician → 「ピーディアトゥリシャン」(後半の “tri” に強いストレス)

長い単語ほど、ストレスの山と谷の差 が大切。全部を均等に読むと、ネイティブには「どこが大事な音かわからない」と感じるそうです。

🎯 練習のコツ: 長い単語は辞書でストレス位置を確認してから声に出す。

つなげて話す技術 — リダクションと連結

#12 walk away のリンキング

🔊 僕の発音

walk away → 「ウォーク・アウェイ」(2語を完全に分離)

🎯 ネイティブの発音

walk away → 「ウォーカウェイ」(”walk a way” のように3語に分けて繋げる)

A先生のアドバイス: “walk away” を “walk a way” だと思って読む。こうすると自然にリンキングされます。

🎯 練習のコツ: 2語の句動詞は、間にaを挟むイメージで繋げる。

#13 wanted to vs want to

🔊 僕の発音

wanted to → 「ウォントトゥ」(want to と同じ音になってしまう)

🎯 ネイティブの発音

want to → 「ワナ」(wanna)
wanted to → 「ウォンティッドゥ」(-ed の “id” 音をしっかり入れる)

want to が “wanna” に縮むのは知っていても、wanted to では -ed の音節が消えないことを見落としがち。砕けた発音では「ウォニットゥ」のように変化しますが、「イッ」という音節は必ず残ります。過去形の -ed を飲み込むと、現在形と区別がつかなくなります。

🎯 練習のコツ: wanted の -ed は「ティッド」としっかり発音。絶対に省略しない。

#14 “at all” の連結

🔊 僕の発音

not at all → 「ノット・アット・オール」(3語を分離)

🎯 ネイティブの発音

not at all → 「ノラロー」(t が弾音化し、全体が一語のように繋がる)

“not at all” はネイティブの口から出ると、もはや原形をとどめていません。t が弾音(フラップD/T)になり、全ての語が溶け合います。

🎯 練習のコツ: 「ノッ・タ・トール」→「ノタトール」→「ノラロー」と段階的に速くする。

#15 donations の do- は「ドウ」

🔊 僕の発音

donations → 「デネーションズ」(doを「デ」と読んでしまう)

🎯 ネイティブの発音

donations → 「ドウネイションズ」(doは「ドウ」。donate の do は “doh” の音)

“do-” を “de-” と読んでしまうのは、#9 の de- 系と混同しているから。donate、donor、domain — これらは全部「ドウ」です(一方、domestic のようにアクセントが後ろの単語では do- は弱い「ダ」になります)。

🎯 練習のコツ: do- は「ドウ」。”doh-nay-shun” とゆっくり分解して練習。

まとめ — 発音は「知る」だけで半分解決する

日本人の発音4大トラップ早見表

60回以上直されて気づいたのは、発音の問題は「口」じゃなくて「耳」から始まる ということ。

そもそも正しい音を知らなければ、練習のしようがない。A先生に「ここが違う」と具体的に指摘されて初めて、自分の発音のどこが間違っているかがわかりました。

独学のシャドーイングだけでは、この「どこが違うか」に一生気づけなかった可能性が高い。

シマちゃん

シマちゃん(読者代表)

発音って「何が間違ってるかわからない」が一番の壁だよね…

フクさん

フクさん(筆者)

そう。だからネイティブに「止めて直してもらう」経験が本当に大事。この記事が、まずは「知る」きっかけになればうれしい。

これ、ネイティブじゃないと指摘できないこと

発音の指摘は、ネイティブ講師の最大の独自価値だと思っています。

考えてみてください。”project” の “pro” が「プロ」ではなく「プラ」だなんて、文法書には書いてない。発音記号を見ても、日本人にはその違いがわからない。ダークLの存在に至っては、そもそも「自分が間違っていること」に気づけないのが最大の問題です。

発音アプリ(ELSA Speak等)も2021年から1年ほど試しましたが、「なぜその音になるか」「口のどこを変えればいいか」をその場で教えてくれるのはネイティブの人間ならでは。A先生の「口を丸めるのをやめて」「舌の奥を持ち上げて」という具体的な指示は、アプリのスコア表示では得にくい情報です。

Camblyなら、A先生のような発音矯正に強い講師をプロフィールで探して予約できる。しかもレッスンは全部自動録画されるから、指摘された箇所を何度でも見返せます。

🎯 発音を本気で直したいなら

発音矯正はネイティブに指摘してもらうのが最短ルート。僕の体験を正直にまとめた記事があります。

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次回予告

「Cambly 300回の記録」シリーズ、次は流暢さの核心に迫ります。

📚 Cambly 300回の記録シリーズ

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この記事を書いた人

純ジャパからTOEFL iBT108を取得し、世界Top15大学院(QS/THE)をGPA4.0で修了。
Camblyを2年以上使い倒した英語学習メンター。精神論ではなく再現性のある方法を伝えます。

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