「Don’t break the sentence. Read it in one breath.」とR先生に言われた翌日、A先生には「Repeat after me — slip, sleep」と全く違うドリルをやらされていました。
同じ「英語を教えてくれる講師」なのに、やることが全然違う。そして不思議なことに、それぞれで伸びるスキルも全然違った。
この記事では、僕が2年間で特にお世話になった3人の講師のレッスンを実際の体験ベースで比較して、「どんな人にどのタイプが合うか」を整理します。
✍️ この記事を書いている人(フクさん)
純ジャパ → TOEFL108 → 世界Top15大学院(QS/THE)GPA4.0。 Camblyを2年以上使い倒した英語学習メンター。精神論ではなく再現性のある方法を伝えます。
✅ この記事でわかること
- 3つの講師タイプ(フリートーク型・発音ドリル型・音読+流暢さ型)の特徴
- それぞれで伸びるスキルの違い
- 自分に合ったタイプの見つけ方
- 「講師を使い分ける」という戦略
シマちゃん(読者代表)
Camblyって講師多すぎて、誰を選べばいいかわからない…
フクさん(筆者)
「誰がいい講師か」じゃなくて「今の自分に何が必要か」で選ぶと全然変わるよ。
3人の講師プロフィール
| 講師名 | タイプ | レッスン回数 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| M先生 | フリートーク型 | 10回以上 | 教材なし。日常会話の中で自然に訂正 |
| A先生 | 発音ドリル型 | 5回以上 | 記事ベース。一語ずつ止めて発音矯正 |
| R先生 | 音読+流暢さ型 | 4回以上 | 記事音読→リンキング・流暢さを徹底指導 |
それぞれ詳しく見ていきます。
タイプA: フリートーク型 — M先生
レッスンの流れ
教材は一切使いません。「最近どう?」から始まって、そこから話が広がっていく完全フリースタイル。
僕のレッスンでは、こんな話題が出ました。
- シカゴとアメリカの食文化(マクドナルドのMcRibs、Five Guys、ディープディッシュピザ)
- 息子の成長(離乳食、ハイハイ、最初の一歩)
- キャリアの悩み(専門外の仕事への不満、オーストラリア永住権)
- 妻の誕生日にビーフストロガノフを手作りした話
- 日本からアメリカへの引越し、空港での大混雑
話題に事欠くことがなく、30分があっという間に過ぎます。
訂正のスタイル
「止めずに直す」 のがM先生の特徴。
僕が間違った表現を使うと、会話の流れを止めずに、さりげなく正しい表現を返してくれます。
例えばこんな感じ:
僕: “Finally, we didn’t buy anything.” M先生: “Oh, so in the end, you didn’t buy anything? That happens to me too!”
押し付けがましくないから、会話のリズムが崩れない。実はこの訂正方法、第二言語習得の分野で「リキャスト(recast)」と呼ばれる定番の指導テクニックです。録画を見返して初めて「あ、さりげなく直されてた」と気づける。録画とセットで効果を発揮するのが、フリートーク型の強みです。
伸びるスキル
✅ フリートーク型で伸びるもの
- 瞬発力 — 考える時間なしに英語を出す力
- 自然な表現 — 教科書にない「ネイティブが実際に使う言い回し」
- 話題展開力 — 1つの話題から次の話題に自然に繋げる力
- リスニング — ネイティブの自然なスピードに慣れる
⚠️ フリートーク型で伸びにくいもの
- 発音 — 会話の流れ重視なので、細かい発音指導は少ない
- 体系的な文法 — 出てきた表現をその場で直すので、体系的ではない
タイプB: 発音ドリル型 — A先生
レッスンの流れ
1. 記事選び(engoo Daily News等から上級レベルの記事を選ぶ)
2. ボキャブラリー確認(記事のキーワードを先に練習)
3. 音読(1文ずつ読む → 即座に発音チェック)
4. ディスカッション(記事の内容について議論)
音読パートが最も濃密。1文読むごとに止められて、発音を直されます。
訂正のスタイル
「止めて、分解して、繰り返させる」 のがA先生のスタイル。
僕: “The project was…” A先生: “Wait. Project. Say it again. It’s not プロ, it’s プラ. The ‘o’ is like ‘ah’. Prah-ject. Try again.” 僕: “Prah-ject…” A先生: “Better! One more time.” 僕: “Prah-ject.” A先生: “Good. Now the whole sentence.”
正直、最初は「こんなに止められるの?」と思いました。でもこの徹底的な反復が、発音矯正には一番効く。
伸びるスキル
✅ 発音ドリル型で伸びるもの
- 個々の発音 — 母音・子音の正確さ
- ダークL・R/L区別 — 日本人の弱点を集中的に矯正
- アクセント — ストレスの位置と強弱
- 語彙(上級) — 記事ベースなので難しい単語に触れる
⚠️ 発音ドリル型で伸びにくいもの
- 会話の瞬発力 — 音読が中心なので、自分で文を組み立てる時間が少ない
- 流暢さ — 1語ずつ止めるスタイルなので、流れで話す練習にはならない
タイプC: 音読+流暢さ型 — R先生
レッスンの流れ
1. 記事の音読(全文を通しで読む)
2. 流暢さのフィードバック(リンキング・息継ぎ・リダクションの指導)
3. ディスカッション(記事テーマを出発点に深い議論へ)
A先生と同じく記事ベースですが、止めるポイントが全然違う。個々の発音ではなく、フレーズ全体のつながりを見ています。
訂正のスタイル
「流れを作らせる」 のがR先生のスタイル。
僕: “Debris… circles… our… planet…” R先生: “OK, there’s no comma in this sentence, right? So don’t breathe. Connect everything: debris-circles-our-planet. One breath. Try again.” 僕: “Debriscirclesourplanet.” R先生: “That’s way better. Now keep that going for the next sentence too.”
R先生は、コロンビアに住んでいるアメリカ人。レッスン中に自分の生活の話も気軽にしてくれるので、ディスカッションパートは純粋に楽しい。ビデオゲームと意思決定の相関関係、宇宙ゴミ問題、15分都市など、知的な話題が多いのも特徴。
伸びるスキル
✅ 音読+流暢さ型で伸びるもの
- ワードリンキング — 単語のつなぎ方
- グロッタルストップ — ネイティブらしいt の処理
- リダクション — 機能語の弱化
- 音読スピード — 先読みテクニック
- 議論力 — ディスカッションが深い
⚠️ 音読+流暢さ型で伸びにくいもの
- 個々の発音 — 流れ重視なので、細かい母音・子音の指導は少ない
- 日常表現 — 記事ベースなので、カジュアルな口語表現は出にくい
3タイプ比較表
| 比較項目 | フリートーク型 | 発音ドリル型 | 音読+流暢さ型 |
|---|---|---|---|
| 教材 | なし | 記事 | 記事 |
| 訂正スタイル | さりげなく | 止めて反復 | フレーズ単位で |
| 主に伸びる力 | 瞬発力・表現力 | 発音の正確さ | 流暢さ・リンキング |
| 緊張度 | 低い(雑談感覚) | 高い(毎回止められる) | 中程度 |
| 事前準備 | 不要 | 記事を選んでおく | 記事を選んでおく |
| 向いてる人 | 中級以上で実践力を鍛えたい人 | 発音に苦手意識がある人 | 文法はOKだけどカタコトな人 |
僕のおすすめ: 講師を「使い分ける」
結論を言うと、1人の講師に絞る必要はないです。
僕は時期によって使い分けていました。
| 時期 | 講師タイプ | 理由 |
|---|---|---|
| Cambly始めたて(2022年秋〜冬) | フリートーク型 | まず「英語で30分話す」ことに慣れたかった |
| 発音の壁を感じた時期(2023年夏) | 発音ドリル型 + 音読型を並行 | 録画を見返して発音の酷さに気づいた |
| 日本帰国後(2023年秋〜) | 3タイプをローテーション | 英語を使う環境がなくなったので全方位で維持 |
おすすめの組み合わせは:
- 週3回レッスンの場合: フリートーク1回 + 発音ドリル1回 + 音読1回
- 週2回レッスンの場合: フリートーク1回 + 発音ドリルか音読を交互に1回
- 週1回レッスンの場合: 今の自分に最も足りないスキルのタイプに絞る
講師の見つけ方
Camblyには10,000人以上の講師がいますが、タイプを見分けるコツがあります。
| 見分けポイント | フリートーク型 | 発音ドリル型 | 音読+流暢さ型 |
|---|---|---|---|
| プロフィール | 「conversation」「chat」を強調 | 「pronunciation」「accent reduction」を明記 | 「reading」「fluency」を明記 |
| 最初のレッスンで | 「What’s new?」と聞いてくる | 「Do you have an article?」と聞いてくる | 記事を提案してくる |
| 判断タイミング | 1回でわかる | 音読を始めれば即わかる | 音読を始めれば即わかる |
最初の1回で「この先生はどのタイプかな」と意識するだけで、講師選びの精度が格段に上がります。
シマちゃん(読者代表)
講師を「使い分ける」って発想はなかった…!
フクさん(筆者)
「良い講師を1人見つける」より「自分に合うタイプを3人確保する」ほうが、トータルで伸びるよ。
まとめ
- フリートーク型: 瞬発力と自然な表現を鍛えたいなら
- 発音ドリル型: 発音の正確さを根本から直したいなら
- 音読+流暢さ型: カタコトを卒業したいなら
どれか1つが「正解」ではなく、組み合わせることで英語力の全方位が伸びる。これが300回以上Camblyを使った僕の結論です。
各タイプのレッスンで実際に何を指摘されたかは、シリーズの他の記事で詳しく書いています。
これ、ネイティブじゃないと指摘できないこと
3タイプ全てに共通して言えるのは、どの指摘もネイティブ講師だからこそできるものだということ。
- フリートーク型の「finally じゃなくて in the end」→ 文法的には正しいのに不自然。非ネイティブ講師では気づけない。
- 発音ドリル型の「pro- はプラと読む」→ 日本人の耳では区別がつかない音の違い。ネイティブの耳でしか判定できない。
- 音読+流暢さ型の「カンマがないところで息継ぎするな」→ ネイティブが無意識にやっている習慣。教科書には書いてない。
フィリピン人講師など非ネイティブの先生が悪いわけではありません。文法指導や初中級の会話練習には十分です。でも「通じるけど不自然」の壁を越えるには、ネイティブの感覚によるフィードバックが不可欠でした。
Camblyが他のオンライン英会話と違うのは、講師が全員ネイティブであること。そして全レッスン自動録画で指摘を見返せること。この2つの組み合わせが、僕の英語を一番変えた要因です。
🎯 ネイティブのフィードバックを受けたいなら
講師の「使い分け」戦略は、Camblyの豊富な講師数があってこそ成り立ちます。
- Camblyを2年使った正直レビュー — 良い点も微妙な点も全部書きました
- Cambly講師の選び方|”当たり”を引く4ステップ — 自分に合う講師を見つけるためのチェックポイント
- Camblyの始め方ガイド — 100円体験レッスンの手順を解説
📚 Cambly 300回の記録シリーズ
- Vol.1: ネイティブに直された英語表現15選(フリートーク型の成果)
- Vol.2: 日本人の発音、ここが変!(発音ドリル型の成果)
- Vol.3: 英語が「カタコト」に聞こえる本当の理由(音読+流暢さ型の成果)
- Vol.4(この記事): 講師3人のレッスンを比較
- Vol.5: フリートークで盛り上がった話題20選
- Vol.6: ストレス・イントネーション14選(強弱編)
- Vol.7: 「通じるけど」ネイティブは言わない表現14選(表現編 第2弾)


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